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『生き残りの罠』──ヒトの思考バイアスを「男のモテ」に応用する:Part.1

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人間のアタマには思考の落とし穴が備わっている。それは脳みそが「生物進化による適応の賜物」であるからだ。

 

 

──人間は合理的か?

 

それを経済学者に問えば、「すくなくとも、そう想定している」と答えるだろうし、行動経済学者に問えば「まったく非合理で愚かな存在だ」と答えるだろう。

 

一般的な心理学者に問えば「対人関係や状況、“うまれ”より“そだち” の部分が大きいでしょうね」と言うだろうし、精神医のホンネは「世の中なんてどっかがイッてるヤバイ人間しかいないよ」だろうし、遺伝学者に問えば「これが論理的な思考性に関与する遺伝子」というところまで見せてくれる。

 

人類学者に問えば「それが原始的な暮らしを営む人々を非難し、文明人の優位性を主張するものであるなら同意できない」とくるし、社会学者に問えば「タイプの問題でしょ。最近は世間のブームとして"バカ"がキテるよ」とテキトーな発言を返してくれる。

 

脳科学者に問えば「いっぱい思考のエラーはありますよ」と教えてくれるし、神経学者に問えば「ホルモン状態による」アルコール依存症の男やヒステリーな女のfMRI画像を見せてくれる。

 

また文学人に問えば、「三島は合理的でないところに人間の真髄がある、と言ったようなことを書いてましたよ」と何冊かオススメされるかもしれないし、

 

哲学人に問えば、プラトンアリストテレスを引用してさまざまな答えを返してくれるであろう一方で、その誰もがみな、古代ギリシャ社会で「ロゴス(論理, 理性) 」が生まれた背景について、奴隷の活用による合理的な社会の効率化と、それによってギリシャ市民に"無駄なこと"を考える余暇がもたらされたゆえのものであろうことは知っている(歴史学の範疇になるだろうが)。

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では、生物学者に問えば? 

とくにダーウィン進化論を信奉する研究者たちに問えば?──「ヒトの脳は適応の結果だ」と答えてくれるだろう。

 

適応(adaptation)。

──人間の脳は過去のさまざまな環境や社会でうまく生き延びたり、うまくセックス&子作りできるように適応した結果、今そのように出来ている。

 

適応度が低かった個体は淘汰され、生殖の輪に加わることができなくなるために、必然的に生存と生殖に有利性を持ち、適応度が高い個体のみが生き残り、子孫を受け継いでいくことになる。

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「ヒトの脳みそは愚かだ」とはっきり言い切ってしまう前に、進化心理学者のギーゲレンツァーやトッドらが主張するように「 “愚か” であることこそ適応度が高く、生物個体にとっては合理的な選択だったのだ(少なくともホモ属の長い歴史において)」──ということについて深く考えてみる必要がある。

 

進化心理学者のダグラス・ケンリックが言うように、その“愚かさ”には

(生物学的な)深い合理性

というものが備わっている可能性が非常に高い。

 

ここでは、人間の、合理的でない思考や推論(=「ヒトの思考の落とし穴」)を例示するとともに、進化論的な見地からもそれについて考えてみたい。

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「ヒトの思考の落とし穴」の典型例(認知心理学者が解き明かしてきた「“バグ” リスト」)の一覧については、

ロルス・ドベリ「Die Kunst Des Klaren Denkens──52 Denkfehler Die Sie Besser Anderen U¨berlassen / 邦題:なぜ間違えたのか?誰もがハマる52の思考の落とし穴」にまとめられたものから引いてきた。

 

実はちょっといい機会があり、ヒマなので(ヒマじゃないが)それを「モテ」に応用できるかちょっと考えてみたものだ。当初、自分用にまとめていたものなので、走り書きになっている。

 

 


思考の落とし穴1.

生き残りの罠

 

──言い換えれば「生存バイアス」というやつだ。世界では成功が失敗よりもはるかに目立つ。なぜか?成功者はここに残ってもてはやされ、失敗者は人知れずに退場していくからだ。

だから成功への見通しが必然的に甘くなる。

 

何かが成功するか?を見極める際、たとえば俺たちは世界から10の例をピックするとする。しかし、そこには必然的にレポートされやすい成功例が多く含まれ、失敗例(失敗した者の伝記)は取りざたされにくい。

 

だから、実際には10のうち1しか成功していないものが、7か8成功しているように思える、という思考のトラップだ。

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👁‍🗨 進化心理学的な解釈

 

:とくに無い。

 

──あえて言えば、男の成功は周囲に讃えられやすい。だからレポートされ、記録に残る。男にとって遠い世界の成功者とは憧れなのだ。そのような存在を目指すことで、じぶんの生殖戦略を優位に進めることができる。

(女の成功については、まず同性の女がそれを非難/攻撃する傾向がある。これは進化心理学者のピンカーなどが指摘していることだ。「"女のカルテル"を破壊する者」とされるために、彼女は讃えられにくいかもしれない。)

 

失敗は?──それが傲慢や、欲張ったがゆえの失敗──他人の生殖戦略に脅威を及ぼそうとしての失敗であれば、大衆の「怒り」や「非難」を呼び、ブーイングがおこり、その失敗はさんざんレポートされ、記録にも残される。

 

しかし、ただ「可哀想」なだけの失敗であれば、それは取りざたされることはない。彼に同情(=レポートされない)ではなく非難(=レポートされる)の視線を向けたところで、自分の生殖戦略の状況が好転することはないからだ。

 

 


✔️モテたい男が知っておくべきこと ──モテ男だって女にフラれている。

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男は、どんなモテ男だろうと、みんなフラれている。そして「フラれた」ことはレポートされない。彼がいかに「俺が口説けば百発百中だぜ」と振舞っていても、陰でかならずフラれている。

 

口説き男はみんなたくさんフラれている。ナンパであれば福山雅治でさえ「セーコー率は10%です」という(@魂ラジ)。もちろん声をかけた対象の母集団にもよる。めちゃくちゃ可愛い子100人に道端で声をかけて、そのうち10人とワンチャンあると考えればとんでもない。

 

 

──成功の陰には失敗の墓場がある。生存バイアスを取り除くには、定期的に“墓参り”をすることだ。

「今ここにいる者」だけで考えるのではなく、「死んでいってしまったがために、ここに残ることができなかった者」について想いを馳せてみる。

 

──ただし、それは経営戦略とかの話であって「あの子にアタックするかどうか」の勘案の際には用いてもしょうがない。なぜ?:フラれても俺たちは死なないからだ。

 

そして男は誰でも、とっておきの女の子をゲットするためには、それよりもはるかに多くの回数フラれなくてはならないからだ。

 

モテたいと思うすべての男は、たとえ10人連続でフラれたからといって、「俺には無理だ」とメゲて諦めてしまう前に「モテ男もみんなフラれてるんだ」と思い直すことが大切だろう。

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モテとは根性と経験の賜物である。

なぜか?──根性があり、豊富な経験をもつ男をオンナは生物学的な理由から好むからだ。

 

ただし、一人の女に固執してはいけない。それは根性ではなく執着と弱気と経験のなさを露呈するものだからだ。自然界の非モテで弱気なオスは一人のメスに執着することを好む。

 

むしろ他の女に声をかけて、他の女からモテているところを見せる方がもとの女の気を魅くのに有用なんだが、世の中の非モテ男はそれを知らない。

 

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(脇毛ってセクシーやな)

 

第2回はこちら。